ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)は、多様な人材を受け入れ、それぞれが活躍できる環境を作る取組みです。建設業界でも重要なテーマとして、様々な取組みが進んでいます。この記事では、建設業のD&I推進を紹介します。
D&Iとは
D&Iの基本概念を紹介します。単に多様な人を集めるだけでなく、それぞれが能力を発揮できる雰囲気づくりまで含めた考え方です。
- ダイバーシティ:多様性
- インクルージョン:包摂
- 多様な人材を受け入れる
- 全員が活躍できる環境
- 企業の競争力向上
- 社会的責任
現場で働く立場からすると、年齢も経験も背景も違う仲間と協力する機会が増えます。お互いの違いを認め合う姿勢が、チームとしての成果にもつながっていく傾向があります。
建設業のD&I対象
建設業で推進されるD&Iの主な対象を紹介します。男性中心の産業と言われてきた建設業ですが、ここ数年で裾野が確実に広がっています。
| 対象 | 取組み |
|---|---|
| 女性 | 活躍推進 |
| 外国人 | 受入・支援 |
| 高齢者 | 活躍の場 |
| 障がい者 | 雇用推進 |
| LGBTQ | 理解促進 |
| 若者 | 育成・登用 |
どの対象にも共通して言えるのは、一人ひとりが安心して働ける環境づくりが先決だということです。制度だけを整えても現場の雰囲気がともなわなければ、本当の意味での多様性は根づきません。
女性活躍推進
女性活躍推進の取組みを紹介します。かつては更衣室やトイレが整っていない現場も多かったのですが、最近は設備面から着実に改善が進んでいます。
- 女性用更衣室・トイレの整備
- 育休・産休制度の充実
- 女性管理職の登用
- ロールモデルの発信
- 女性技術者ネットワーク
- 復職支援
女性の技術者や職人が増えると、道具や作業手順の見直しが進み、結果として全員にとって働きやすい現場に変わっていくケースも多い傾向があります。
外国人材の受入
外国人材の受入も重要なD&Iです。人手不足を補うだけではなく、多文化の視点を現場に取り入れる貴重な機会にもなります。
- 特定技能の活用
- 技能実習生の受入
- 日本語教育の支援
- 生活支援
- 文化への配慮
- 定着率の向上
言葉の壁がある中で安全指示を確実に伝えるには、図や写真を活用するなどの工夫が必要になります。こうした伝え方の改善は、日本人の新人にも役立つ場面が多く見られます。
高齢者の活躍
高齢者の活躍推進も進んでいます。長年の経験と知恵を次世代へ受け継ぐ役割も期待されています。
- 65歳以上の再雇用
- 70歳までの雇用努力義務
- 経験を活かした役割
- 若手の指導者
- 健康管理への配慮
- 柔軟な働き方
体力面を考慮しつつ、若手では気づきにくい段取りやリスクを見抜く力を発揮していただくことで、現場全体の安全性と品質が底上げされていく傾向があります。
障がい者雇用
障がい者雇用の取組みを紹介します。業務の切り出しや職場環境の工夫次第で、活躍できる場面は着実に広がっています。
- 法定雇用率の達成
- 事務業務での活躍
- 工場での組立作業
- 職場環境の整備
- 合理的配慮
- 仕事の切り出し
一人ひとりの得意分野を見極め、無理のない範囲で役割を任せる姿勢が定着を左右します。受け入れる側にも、偏見にとらわれない柔軟な発想が求められます。
LGBTQへの理解
LGBTQへの理解促進も進んでいます。当事者が安心して働けるかどうかは、日々の言葉遣いや雰囲気に表れるものです。
- 差別的言動の禁止
- 相談窓口の設置
- 社内研修の実施
- 同性パートナーの福利厚生
- 多目的トイレの設置
- 理解のある職場作り
普段から何気なく使っている表現が、意図せず誰かを傷つけていないかを見直す機会にもなります。研修をきっかけに、自分の言葉を振り返る方が増えている傾向があります。
インクルージョンの実践
インクルージョン(包摂)の実践方法です。制度を整えるだけでなく、日常のコミュニケーションに落とし込むことが大切です。
- 多様な意見を尊重
- 公平な評価
- 活躍の機会提供
- コミュニケーションの促進
- 無意識の偏見への対処
- 心理的安全性
朝礼や休憩時間に誰もが気軽に発言できる雰囲気があるかどうかで、チームのまとまり方は大きく変わります。ちょっとした気配りの積み重ねが、働きやすい現場づくりの土台になります。
D&I推進の効果
D&I推進による効果を紹介します。個人にとっても会社にとっても、得られるものは少なくありません。
- 人材の確保拡大
- イノベーションの創出
- 企業イメージの向上
- 離職率の低下
- 従業員満足度の向上
- 社会的評価
異なる背景を持つ人が集まると、従来のやり方を見直すきっかけが自然と生まれます。新しい発想が業務改善に結び付いた事例も増えている傾向があります。
建設業ならではの課題
建設業ならではのD&I課題も紹介します。長い歴史の中で培われた慣習を、少しずつ変えていく忍耐も必要になります。
- 男性中心の歴史
- 肉体労働のイメージ
- 職場環境の整備
- 現場での多様性配慮
- 意識改革の必要性
- 段階的な推進
一足飛びに理想の環境を作るのは難しいですが、一つずつ課題を潰していく取組みが、業界全体の魅力を高めることにつながっていきます。
研修・教育の実施
D&I推進には研修・教育も重要です。知識として知っているだけでなく、行動として実践できるレベルまで落とし込むことが目標になります。
- 管理職研修
- 一般社員研修
- 無意識の偏見研修
- ハラスメント防止研修
- 多文化理解
- eラーニング
研修で得た気づきを現場で実践できるよう、上司や同僚と感想を共有する場を持つと定着しやすくなります。
指標と目標
D&I推進には指標と目標が必要です。感覚だけに頼らず、数値で進捗を追うことで改善点が見えてきます。
- 女性比率の目標
- 管理職の女性比率
- 外国人比率
- 障がい者雇用率
- 育休取得率
- 定期的な公表
指標の背後にある現場の声にも耳を傾けることで、数字上の達成にとどまらない実質的な変化が生まれます。
情報発信
D&I推進の情報発信も重要です。自社の取組みを外に伝えることで、賛同する仲間や候補者と出会うきっかけにもなります。
- 統合報告書
- ウェブサイト
- SNS発信
- 事例の紹介
- 受賞・認定の取得
- 業界での共有
飾らない言葉で現場の実情を伝える発信は、求職者からの信頼を得やすい傾向があります。
まとめ
建設業のD&I推進は、人材確保・企業競争力・社会的責任のすべてに関わる重要な取組みです。多様な人材が活躍できる環境を作ることで、業界全体が発展します。個人としても、多様性を尊重する姿勢を持って働くことが大切です。
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