電気工事士として働いていて、「もっと年収を上げたい」と考える方は少なくありません。電気工事業界には、資格取得や専門性の深化、転職など、年収を上げるための具体的な方法がいくつもあります。この記事では、電気工事士が年収を上げる具体策を解説します。

電気は現代の生活と産業を支える不可欠なインフラで、電気工事士の需要は景気に左右されにくい安定した分野です。それだけに、自分の努力次第でしっかり年収を伸ばしていけるフィールドが広がっています。どこに力点を置くかで将来の選択肢は大きく変わってくるでしょう。

電気工事士の年収の構造

電気工事士の年収は、以下の要素で構成されます。

年収を上げたいと考えるなら、まず自分の給与明細の内訳を一つずつ確認することから始めるのが近道です。基本給と手当のバランスを知ることで、自分が伸ばすべきポイントが見えてきます。漠然と「給料が安い」と感じるよりも、構造を理解した上で対策を立てる方がずっと効果的です。

  • 基本給(経験・勤続年数で上昇)
  • 資格手当(保有資格の種類で変動)
  • 職務手当(職長等で加算)
  • 残業手当・夜勤手当
  • 賞与(会社業績と個人評価)

年収を上げる5つの方法

電気工事士が年収を上げるための主要な方法を紹介します。

どの方法も一長一短があり、自分の年齢や家庭環境、性格によって最適な選択は変わります。焦って一度にすべてを実行する必要はなく、数年単位で計画を立てながら一つずつ取り組んでいく姿勢が大切です。周りのベテランがどんなキャリアを歩んできたかを聞いてみるのも参考になります。

方法効果の大きさ
1.第一種電気工事士取得
2.電気主任技術者取得非常に大
3.施工管理技士取得
4.待遇の良い会社へ転職中〜大
5.独立開業実力次第

方法1: 第一種電気工事士の取得

第二種から第一種にステップアップすることは、年収アップの王道です。第一種取得により、工場やビルなどの自家用電気工作物の工事ができるようになり、扱える工事の単価も上昇します。

第一種は第二種の延長線上にある資格なので、日々の実務経験をそのまま試験対策に活かすことができます。仕事で触れている内容と試験範囲が重なっている部分が多く、働きながら取得を目指しやすい点も魅力です。手当や仕事の幅に与える効果を考えると、早めの取得をおすすめしたい資格です。

  • 資格手当:月額1〜3万円
  • 年収アップ:100〜150万円
  • 受験要件:実務経験3年以上(学歴で短縮あり)

方法2: 電気主任技術者の取得

電気主任技術者(通称:電験)は、電気工事士の上位に位置する最高峰の資格です。事業用電気工作物の保安監督を行える資格で、取得すれば年収が大きく変わります。

電験は理論や数学の知識が問われる難関資格で、合格までに数年かかる人も珍しくありません。しかしその難しさに見合うだけの価値があり、取得後は保安業務や設備管理の分野で幅広く活躍できるようになります。腰を据えて挑戦する価値の大きい資格だと言えるでしょう。

  • 電験3種:5万V未満の設備
  • 電験2種:17万V未満の設備
  • 電験1種:すべての設備
  • 資格手当:月額2〜5万円
  • 年収アップ:150〜300万円

電験3種は合格率10%前後の難関ですが、取得できれば電気業界での市場価値が飛躍的に高まります。

方法3: 電気工事施工管理技士の取得

電気工事施工管理技士を取得すると、現場管理の立場にステップアップできます。管理職へのキャリアチェンジを目指す方におすすめです。

  1. 2級電気工事施工管理技士:年収50〜100万円アップ
  2. 1級電気工事施工管理技士:年収100〜200万円アップ
  3. 監理技術者として大規模工事に関与可能
  4. ゼネコンの電気部門で管理職候補に

方法4: 転職で年収アップ

同じ資格・経験でも、勤める会社によって年収は大きく異なります。転職により年収を上げる場合、以下の会社を狙うのが効果的です。

転職は勇気のいる決断ですが、今の環境で評価が頭打ちになっていると感じるなら、行動を起こす価値は十分にあります。面接では資格や経験だけでなく、現場での具体的な貢献内容を語れるよう準備しておきましょう。自分の強みを棚卸しする良い機会にもなります。

  • 大手ゼネコンの電気部門
  • 大手サブコン(電気工事専門会社)
  • 設備工事の大手企業
  • プラント建設関連
  • 海外展開のある企業

方法5: 独立開業

十分な経験と顧客基盤があれば、独立開業も選択肢の1つです。独立のメリット・デメリットは以下のとおりです。

  • メリット
    • 収入の上限がない
    • 経費計上で節税
    • 自由な働き方
  • デメリット
    • 仕事の安定性リスク
    • 営業・経理の自己管理
    • 設備投資が必要

スキルアップでさらに年収アップ

資格取得以外でも、以下のスキルで付加価値を高められます。

特に再生可能エネルギーや電気自動車関連の分野は、今後も需要が伸びていくと考えられる領域です。新しい技術にいち早く触れて経験値を積んでおけば、時代の流れに乗って年収を伸ばしていけます。日頃から業界ニュースに目を通し、次に来る波を意識する習慣をつけておきましょう。

  • BIM/CIMスキル(電気設備設計)
  • 太陽光発電・蓄電池の知識
  • EV充電設備の施工スキル
  • スマートビル関連の知識
  • 英語力(海外プロジェクト対応)

転職のタイミング

年収アップを目的とした転職は、以下のタイミングが適しています。

資格を取った直後や、大きな現場を無事に納めた後は、自信と実績の両方が揃っているタイミングです。面接官にアピールする材料が豊富にあるため、交渉も有利に進めやすくなります。タイミングを見計らって行動することが、納得のいくキャリアアップにつながります。

  • 第一種電気工事士取得直後
  • 電気工事施工管理技士2級取得後
  • 5年以上の実務経験が積めた時
  • 職長経験が2年以上ある時

まとめ

電気工事士の年収を上げる方法は、資格取得が最も確実で効果的です。特に第一種電気工事士、電気主任技術者、電気工事施工管理技士の取得は、年収を大きく押し上げる力があります。自分の目指すキャリアに合わせて、計画的に取り組みましょう。

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