工場作業員から電気工事士へ転職した28歳男性Bさん(仮名)にお話を伺いました。地道に第二種電気工事士を取得し、資格を武器にキャリアチェンジを果たした体験談です。「資格があれば転職は怖くない」と語るBさんの経験から、建設・設備業界への転職を検討している方へのヒントをお届けします。

工場から建設・設備業界への転身は、決して珍しい話ではありません。細かな作業に慣れていることや、手順を守って黙々と取り組む姿勢は、電気工事士の現場でも重宝される素質です。Bさんもそうした強みを活かしながら、未経験の業界に飛び込み、今では頼もしい戦力として働いています。転職に迷っている方にとって、Bさんの歩みは大きな参考になるはずです。

取材対象:Bさん(仮名)のプロフィール

  • 年齢:28歳(転職当時25歳)
  • 前職:自動車部品工場の検査員(勤続5年)
  • 現職:電気工事士(3年目)
  • 保有資格:第二種電気工事士、認定電気工事従事者

Bさんは高校卒業後すぐに自動車部品の工場に入り、品質検査の部署で5年間働いてきたとのこと。規律正しく、決められた基準に沿って物事を確認する業務に長く携わってきた背景が、電気工事士としての丁寧な仕事ぶりにつながっているようです。人と話すのはそれほど得意ではなかったと本人は振り返りますが、誠実さが信頼につながるタイプの方です。

転職を考えたきっかけ

「工場の仕事は安定していましたが、ずっと同じ作業の繰り返しで成長実感がなかったんです。もっと専門的な技術を身につけたいと思ったのが転職を考えた出発点でした。」

Bさんは工場勤務をしながら、夜間に独学で第二種電気工事士の勉強を始めたと言います。当時、電気工事士の資格は受験資格に制限がないことを知り、「これならやれる」と感じたそうです。きっかけは、先輩が副業で電気工事を手伝っているのを耳にしたことだったそうで、そこから自分でも調べてみたことが始まりでした。身近な誰かのひと言が、人生を動かす入口になることは少なくありません。

資格取得までの道のり

Bさんが第二種電気工事士の取得に費やした期間と勉強時間は以下のとおりです。

期間勉強時間の目安内容
3か月間約150時間学科試験対策(過去問中心)
1か月間約50時間技能試験対策(候補問題13題)
合計約200時間仕事終わりと休日に学習

「工場の仕事終わりの21時から深夜1時までが勉強タイムでした。休日は候補問題をひたすら練習しました。」独学とはいえ、教材選びや勉強の進め方については事前にネットで情報収集を重ねたとのこと。最初は配線作業にまったく慣れず、候補問題を時間内に完成させるだけでも精一杯だったそうですが、繰り返し練習するうちに手が動くようになり、本番では余裕を持って臨めたそうです。

転職活動と内定

合格後、Bさんは地元の電気工事会社数社に応募。未経験でも資格を持っていたため、3社から内定を得られたそうです。「工場での検査経験が『細かい作業に慣れている』と評価されたのも大きかったです。」

決め手になったのは、資格取得支援制度と認定電気工事従事者の講習費用を会社が負担してくれる点だったとのこと。入社後に上位資格を目指すにあたって、会社のサポートがあるかどうかはとても大きな違いになります。面接では、これから身につけたい技術や長期的に働きたい意思を率直に話したことが、好印象につながったようです。

現在の仕事と年収

Bさんの現在の仕事は、住宅やテナントビルの電気工事が中心です。配線工事、コンセント設置、照明器具の取り付けなど、第二種電気工事士の範囲内で幅広く担当しています。

  • 前職(工場検査員):年収350万円前後
  • 現職(電気工事士3年目):年収430万円前後
  • 資格手当:月額8,000円
  • 今後の目標:第一種電気工事士取得で年収500万円超を目指す

収入面の変化だけでなく、毎日の仕事で「できることが増えていく実感」が得られる点が、何より嬉しいとBさんは語ります。工場時代にはなかったお客様からの「ありがとう」という言葉も、新しい働きがいにつながっているとのこと。目に見える成果を積み重ねられる仕事の魅力を、しみじみ感じているようでした。

これから目指す方へ

「工場で働いていた頃の自分に一番伝えたいのは、『資格があれば道は開ける』ということです。特に電気工事士は受験資格がないので、やる気さえあれば誰でもチャレンジできます。未経験でも資格があれば、企業側は歓迎してくれる業界だと思います。」

Bさんは、これから転職を考えている方に向けて「まずは動いてみること」を強く勧めています。不安があって当然ですが、動き出さなければ何も変わらない。資格の勉強を始めた日から、少しずつ世界が広がっていくのを感じられるはずだ、と語ってくれました。後に続く人を応援したいという気持ちが、その言葉からは伝わってきました。

まとめ

Bさんの体験は、「資格取得がキャリアチェンジの最短ルートになる」という好例です。電気工事士は受験資格の制限がなく、独学でも十分合格を狙える資格。安定した仕事を探している方や、手に職をつけたい方にとって、建設・設備業界は現実的な選択肢になります。

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