高校卒業後すぐに建設会社に就職したEさん(仮名、20歳)にお話を伺いました。新卒で建設業界に入った理由、現場の日常、そしてこの2年間で感じた成長について語ってくれました。これから建設業界を目指す若い方にとって、同世代のリアルな声は参考になるはずです。
若い世代の建設業界離れが取り沙汰される一方で、確かな手応えを持って現場に飛び込み、着実にキャリアを築いている新卒入社組も確かに存在します。Eさんもその一人で、取材の日は現場の休憩時間を使って、飾らない言葉で日々の仕事や将来の目標を語ってくれました。入社前に抱いていたイメージと実際の現場との違い、自分なりに工夫してきた点など、等身大のエピソードが印象的でした。
取材対象:Eさん(仮名)のプロフィール
- 年齢:20歳(入社2年目)
- 学歴:工業高校 建築科卒業
- 職種:型枠大工見習い
- 保有資格:玉掛け技能講習、足場の組立て等特別教育
工業高校の建築科で基礎を学んだEさんは、在学中から現場実習の機会に恵まれ、就職前に一定のイメージを持って業界入りしました。入社後すぐに取得した玉掛け技能講習と足場の組立て等特別教育は、どちらも現場で頻繁に使う実用性の高い資格であり、早い段階で任される仕事の幅が広がるきっかけになったと振り返ります。
建設業界を選んだ理由
「中学生のときから、ものを作ることが好きでした。工業高校に進学したのも建築を学びたかったからで、就職活動の時は迷わず建設会社を選びました。自分が関わった建物が街に残るという実感が、一番の魅力です。」
Eさんの高校では、毎年数名が建設業界に就職する伝統があるそうです。先輩から話を聞ける環境があったことも、就職への不安を和らげたといいます。
就職先を選ぶ際には、複数の建設会社の説明会に参加し、現場見学を経てから決めたといいます。実際に職長さんや若手社員と話してみて、雰囲気が明るく質問しやすそうな会社を選んだことが、その後のスムーズなスタートにつながったそうです。ものづくりが好きという動機に加えて、自分が長く働き続けられそうな職場かを肌で感じ取ることを大切にしたという姿勢は、これから就職活動に臨む若い世代にも参考になるはずです。
入社1年目の挑戦
入社直後の1年目は、想像以上に覚えることが多かったと振り返ります。
- 道具の名前と使い方
- 現場でのあいさつや礼儀
- 図面の読み方
- 型枠の組立ての基本
- 先輩方とのコミュニケーション
「最初の3か月は、毎日クタクタで帰宅後すぐ寝ていました。でも、現場で学べることが楽しくて、続けられました。」
1年目の頃は、現場ごとに作業手順や使う道具が微妙に違うため、その都度先輩にメモを取りながら学んでいったといいます。最初は道具の名前を覚えるだけで精一杯でしたが、少しずつ工具箱の中身に意味を感じ取れるようになり、職人さんが次に求めそうな道具を先回りして差し出せるようになったとき、強い手応えを感じたそうです。小さな気配りを評価してくれる先輩の存在が、成長の大きな後押しになりました。
2年目の成長実感
2年目になると、少しずつ仕事の幅が広がってきたそうです。
| 時期 | できるようになったこと |
|---|---|
| 1年目前半 | 道具運搬・後片付け |
| 1年目後半 | 簡単な型枠の組立て補助 |
| 2年目前半 | 主要な型枠の加工・組立て |
| 2年目現在 | 後輩に道具の使い方を教える |
「できることが増えていくのが嬉しいです。1年前の自分と比べると、格段に成長を実感できます。」
今年の春には新たに後輩が入社し、初めて自分が教える立場になったそうです。教える過程で自分自身の理解が深まり、あやふやだった知識を改めて先輩に確認するなど、日々の学び直しが続いているといいます。後輩が少しずつ仕事を覚えていく姿を見ると、自分も誰かにとっての頼れる先輩になれるよう、もっと力をつけていきたいと気持ちが引き締まるそうです。
若手だからこそ感じる悩み
若いEさんならではの悩みもあるといいます。
- 先輩との世代ギャップ(趣味の話題が合わない)
- 飲み会の付き合い方
- 同世代の友人と話が合わなくなる
- 体力仕事でのプライベート時間の疲労感
「でも、これは慣れてきました。仕事仲間は仕事仲間、学生時代の友人は友人という割り切りができるようになりました。」
休日の過ごし方も少しずつ変わってきたそうで、最初の頃は疲れで一日寝てしまうこともあったものの、最近は軽い運動や趣味の時間を作れる余裕が出てきたといいます。体を使う仕事だからこそ、オンとオフの切り替えを意識してメンタル面のバランスを保つことが、長く働くうえで欠かせないと感じているそうです。
給与と生活
Eさんの現在の手取り月収は約16万円程度。実家暮らしのため、貯金や趣味に使える金額は一般的な同世代より多いと感じているそうです。
- 月収(手取り):約16万円
- ボーナス:年2回、合計30万円前後
- 年収換算:約220〜240万円
- 今後の目標:型枠施工技能士の取得、年収300万円超
収入についてEさんは「資格を取ることで単価が上がる仕組みがあるので、努力が給与に反映される感覚がある」と話してくれました。まずは身近な先輩が取得している資格を一つひとつクリアし、少しずつ任される仕事の範囲を広げていくつもりだそうです。
目指す将来像
「5年以内に型枠施工技能士の2級を取り、10年後には現場を任される職長になりたいです。最終的には独立も考えていますが、まずは一人前の型枠大工になることが目標です。」
将来的には地元に貢献できる職人として働きたいという思いもあり、自分が関わった建物が完成する瞬間に立ち会えることを楽しみにしているといいます。目標を焦らず段階的に設定しているところからも、若手ながら落ち着いた職業観を持っていることが伝わってきました。
同世代に伝えたいこと
「建設業界というと『きつい・汚い・危険』のイメージがあるかもしれませんが、実際は全然違います。週休2日制の現場も増えていますし、先輩たちは優しく教えてくれます。体を動かすのが好きで、ものづくりに興味がある人には絶対に楽しい業界です。迷っている人がいたら、まず一度工場見学やインターンシップに参加してみてほしいです。」
同世代の友人には「自分が合うかどうかは現場を一度見てから判断したほうがいい」と勧めているそうです。情報だけでイメージを決めつけず、実際に空気感を味わってみることで、自分の適性に気付く人は少なくないと感じているといいます。
まとめ
Eさんのように、高校卒業後すぐ建設業界に入り、着実にステップアップしている若手は全国にたくさんいます。資格取得支援や手厚い新人教育のある会社を選べば、未経験の高卒者でも安心してキャリアをスタートできます。
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